リーマンショックから10年を振り返って

本日2018年9月15日で世界的な金融危機であったリーマンショックから10年を迎えることになります。これまで投資をしてきた方だけではなく、これにより景気が悪化し、一般の人々の生活を苦しいものにしました。

リーマンショックとは何か?

改めて、リーマンショックとは何だったのかをを振り返ってみます。2008年9月15日に米国の投資銀行リーマン・ブラザーズが米連邦破産法11条の適用を申請したことで、経営破綻をしたものです。総負債額は6300億ドルで米国市場最大の負債額を抱えての倒産となりました。

これは単純に1企業が倒産したという事実だけではなく、これが連鎖的に金融業界に広がり、米国銀行2位のバンク・オブ・アメリカが証券会社のメリルリンチを吸収するなど金融業界で再編が加速しました。

金融市場で危機が連鎖した要因としては、サブプライムローンです。サブプライムローンとは、低所得者向けに住宅の取得を後押しするために、高金利で住宅ローンを提供していましたが、住宅価格の上昇に歯止めがかかり、金利が上昇したことで、住宅ローンを借りていた人の多くが返済不能に陥ってしまいました。

更に厄介なことに、その債権を証券化して多くの金融機関や投資家にばら撒いていたことで、その影響が多くの金融機関に波紋したこととなりました。

2008年9月16日の日経平均株価は660円を超える下げ幅を記録

リーマン・ブラザーズが経営破綻した翌日の16日には、株式市場が大幅に暴落しました。

2008年の日経平均株価の値動き(出典:日本経済新聞)

16日の日経平均株価は一時660円を超える下げ幅を記録し、1万2000円の節目を割り込みました。リーマン・ブラザーズが破綻する前から各方面で情報が伝わっていたことで、株価は下落傾向にありましたが、リーマンショック後も継続して株価が下落しました。

2008年のNYダウの値動き(出典:日本経済新聞)

また、NYダウについても大幅な下げ幅を記録し504ドル安となり1万490円まで下落しています。その後も、株価の下落は継続することとなりました。

国内においても企業業績の悪化や失業が相次ぐ

リーマン・ブラザーズの経営破綻は、金融業界のみならず多くの業界にも影響を及ぼすこととなりました。国内では製造業をはじめ企業業績が悪化し、期間雇用者の解雇の他、正規社員でもリストラにより職を失った方も増加しました。

特に、日本は製造業の比率が高く、景気が悪化すると企業が設備投資を抑えるほか、一般の人々も物の購入を控える動きが相次ぐため、景気の動向に真っ先に影響を受けやすい産業構造であることを改めて認識させられました。

テレビ報道などでは、自動車などの製造業におおて期間雇用者が職を失ったことで、社宅を追い出され住居も失った人々がボランティアによる支援で年を越した「年越し派遣村」の記録も残っている方も多いかと思います。

完全失業率と有効求人倍率の推移(出所:厚生労働省)

2018年7月直近の有効求人倍率は7月の1.74倍と人手不足も指摘されるほど改善されつつありますが、リーマン・ブラザーズが破綻した翌年の2009年は過去最低水準の0.44を記録しています。

私自身も詳しい内容は省かせてもらいますが、この影響を大なり小なり受けた身でもあります。

景気悪化に備えて我々は何をすべきか?

リーマン・ブラザーズが経営破綻して10年たった2018年現在では景気も順調に回復しつつありますが、予兆がないわけではありません。国内では低金利に漬け込んで高額な不動産投資を収入が少ないサラリーマンに、年間収入偽って貸し付けた「不動産投資融資問題」に関する報道が相次いでいます。

景気が良いときは人々は強気になり、債務レバレッジを利用してより多くの利益を求めようとする傾向が増えることはいつの時代にも共通して言えることです。債務レバレッジはリターンが大きく期待できる半面、予想を反すると大怪我に繋がること強く認識しておく必要があります。

私は債務レバレッジを利用した信用取引などは一切行わない運用方針で投資を行っています。また、日常生活でもクレジットカード以外の債務は保有していません。

また、日本では終身雇用で定年まで企業が一人ひとりの人生を面倒を見る(会社に人生を託す)という構図が一般的でしたが、今回の景気悪化で日本企業も耐力を失い、終身雇用は崩壊してしまいました。

そのため、我々一人ひとりも収入や生活を会社に依存するのではなく、複数の収入ポートフォリオを構築してリスクヘッジを行う必要があると言えます。その一歩としては、投資を始めることであると考えています。

もちろん、今回の様な不景気があれば投資でもパフォーマンスは落ちますが、積み立てと併用して長期で運用を行い、配当や金利を更に再投資する複利の効果を利用して資産を大きくすることが可能です。そのため、万が一、職を失ったとしてもこの資産で繋ぎ止めが可能になるだけではなく、運用次第では配当などのインカム収入だけである程度の生活費を補え、給与収入に依存しない頑固な財務体質が構築できるのではないかと考えています。

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