日本経済は2020年に転機が訪れる?80年に一度の大変動で変わること

2018年10月1日に日経ビジネスオンラインに記載された「日本は80年周期の大変動、世界的にも「幕末」か」というタイトルで、日本は80年毎に国が大きく変わるタイミングが訪れると指摘されています。さらに、2020年頃を中心として、日本を取り巻く環境は大きく変わるのではないかと予想されています。

この記事を読んでみて、大変興味深い内容であったため、私なりにこれまでの投資経験や生活の中で過去に起きた出来事、読んできた本の中から、改めて2020年前後に日本はどうなっていくのか、経済への影響、今後我々がすべきことは何かを考えてみました。

日本は80年周期で国が大きく変わっていっている

日経ビジネスオンラインの記事では、著者が日本は80年周期で国が大きく変わっており、その前後に、自然災害や戦争が発生する、過去に経験がなかった出来事が発生することを指摘しています。

詳しい内容については、記事を読んでいただきたいのですが、2020年を中心として考えて、1940年前後には世界では第二次大戦が発生し、日本国内では太平洋戦争が行われ、最終的には原子力爆弾が投下されたことで、過去歴史的にも最大の戦争被害が発生したことで軍国主義の道を改めざる得なくなりました。

また、1940年から80年前である1860年前後として、当時日本はまだ江戸時代でしたが、1853年にペリーが来航し開国を迫られたこと、その翌年の1854年には安政東南海地震、更に1年後には1855年に安政江戸地震と連続して大規模な自然災害が発生しています。その後は財政が悪化したことで最終的には江戸幕府が崩壊し、日本は明治時代に突入することとなりました。(財政悪化の理由は政治混乱や自然災害によるものや、インフレとなったことなど様々な要因がある)

日経ビジネスでも記載されている通り、約80年前後で日本を取り巻く環境が大きく変わっていることを考えると、2020年前後にも日本経済のみならず我々国民の生活にも大きな影響を及ぼす変化が訪れる可能性もあることも想像できます。

2020年前後で発生している様々な出来事

日本は2020年を中心に国を取り巻く環境が大きく変わると想像できると述べましたが、すでに2020年前後ではありますが、すでに我々の身の回りでも多くの出来事が発生しています。

まず記録に新しいのは2011年の東日本大震災で、地震だけではなく大きな津波までやってきたことに加え、東京電力福島第一原発事故が発生するなど、たった1つの地震だけで大きな災害や事故につながりました。

また、今年の2018年は過去にも記録したことがない猛暑となり、埼玉県熊谷市では43度を記録したほか、この猛暑の影響で西日本地区を中心に豪雨が発生したことに加え、大きな台風が日本に上陸する回数も増加しました。また、中規模ではあるものの、東日本大震災の後は熊本や大阪、北海道で死者を出す地震が発生しています。

その他にも細かいことはいろいろありますが、自然災害などが起きることは必ずしも国家衰退や経済衰退を意味するのものではなく新たな時代へのリプレースであると考えています。

2020年を中心に日本はどう変わるのか?

日経ビジネスオンラインの記事では、80年周期で経済や我々国民生活でも大きな変化が迫られることを述べていますが、2020年を中心に日本がどう変わるのかについては記載されてはいません。そこで私なりに考えて見ると、現状考えられることとしては以下のとおりです。

1.人工知能(AI)の台頭

はじめに、大きく変わっていことの一つとして人工知能(AI)の台頭が考えられます。これまでのコンピュータは人間が指示した内容に応じた仕事のみを熟す道具でしたが、コンピュータ自身が過去のアルゴリズムに応じて、先々のやるべきことを先回りして予測し仕事をしていくことが可能となります。

そのため、大部分の仕事がAIに置き換わること自動車の運転も自動運転が実現する、生産工場でも大部分が機械化される、日常生活でもロボットを導入することで家事などを代行させられるなど、人間の労働時間を削減し生産性を向上の他、企業活用から我々の日常生活を大きく変えてくれるものとなるでしょう。

江戸から明治に入ったときも、近代化が進み、鉄道が開通したことで遠距離にも短時間で行けるようになったことや、富岡製糸場に代表されるように、これまで職人が一つ一つ手作業で行っていたものづくりが、近代的な工場で大量生産が可能となりました。

ただ、多くのメディアでも言われている通り、AIによって置き換えられた人が職を失う可能性も否定できません。個人の職を失うだけではなく、情報社会が台頭することで、これに乗り遅れた企業は生き残りが難しくなり廃業や倒産が相次ぐことも考えられます。

2.フィンテックの台頭

金融においても情報社会の波が押し寄せるでしょう。これまでの金融業界は旧態依然の状態で、ITとは程遠い存在でしたが、これからは現金を支払手段として使うということは減り、インドで行われた高額紙幣の廃止など、通貨がデジタル通貨に置き換わっていくことが考えられます。

江戸から明治に入ったときも日本の通貨制度は大きく変わりました。江戸時代は「小判」に代表される金や銀を材料とした通貨が用いられていましたが、その後、金の採掘量が減ったことで、金や銀の量を減らすことで質を落とした改鋳が行われました。(質を落としたことで通貨としての価値が減少しインフレの要因となり財政悪化で江戸幕府は崩壊)

時代が明治に変わり、政府は明治4年に「新貨条例」を制定し、江戸時代から続いた通貨単位「両」から「円」と変更されました。その翌年には米国をモデルに近代的な金融制度を構築し、国内に153の国立銀行を設立されるなど、これまでの通貨制度が大きく変わりました。

2017年に仮想通貨が一時ブームとなりましたが、仮想通貨が台頭するかは私としては不明瞭なところがありますが、ブロックチェーンといった技術は法定通貨にも応用されていくものと考えられます。すでにスウェーデンでは法定通貨をデジタル化する動きを進めており、現金流通も減少しつつあります。

日本は未だに現金の流通が多く、タンス預金など現金そのものを貯め込んでいる方も多くいのが現状です。通貨がデジタル化され現金の流通が減少し、インドと同様高額紙幣の廃止などが起きれば、一部で混乱が生じることも考えられます。何れにせよ、江戸から明治に通貨制度が大きく変わったのと同様に通貨を取り巻く環境が大きく変わることも予想されます。

3.働き方の変化

働き方についても大きく変わることになりそうです。これまでの日本は会社出社してそこで仕事するという働き方が一般的となっていました。ただ、これからは情報社会となるため、会社に出て働くといった働き方は減っていくものと考えています。

江戸時代は武家社会と農耕社会の2つで成り立っていましたが、明治に入ると近代化によって徐々に産業社会へと突入していきます。これまでは、個人が個々の能力を最大限に活かして職人や農民として仕事をしていましたが、明治以降は会社の設立や工場による大量生産方式が入ってきたことで会社に属して働く人が増えていくなど働き方は変わってきました。

今後は、これまで説明した人工知能などIT技術が進歩する中で、人間の労働力が多大な仕事は機械やロボットに代替えされ、人間にしかできない仕事が残っていくものと考えられます。IT化によってどこに居ても情報通信でいつでもつながることが可能となっており、必要なときだけ会社に出社することになるかも知れません。

また、これまで一人が一つの会社に属するという考え方が一般的でしたが、IT化では出社が不要となり、会社に拘束される必要がなくなることで複数の企業と契約して仕事を行うことも可能となります。そのため、これからは会社を看板を借りて個人を売り出すのではなく、一人ひとりが持っている能力を武器に付加価値を高め、個人が価値を構築していく時代となると考えています。

これまでの日本の教育では、企業などの団体の従業員となることを前提として、個々の能力を伸ばす教育ではなく集団教育を実施し、集団によって協調性などを重んじることで会社で使いやすい人間に育てていくことを目的とした教育が行われていましたが、これから情報社会がますます進展し殆どの仕事がAIに置き換わることを考えると、人間しかできない付加価値で仕事ができるよう、個々の能力を伸ばしていく教育に転換すべきと言えるでしょう。

外国人の流入で単一民族国家が終了

外国人の流入も増えていくことが予想されます。日本は現在少子高齢化が進んでおり、生産年齢人口が減少傾向にあります。

未婚率の上昇や晩婚化などで子供の人口も減少するなか、その受け皿として外国人の活用が求められます。日本はこれまで移民の受け入れなどは消極的でありましたが、今後は世界の有能な人材を活用することで日本経済を向上させることは不可欠であると考えます。

欧州でもアフリカや中東地域からの移民が増えていますが、日本はアジア諸国からの移民を積極的に受け入れることとなるでしょう。周辺のアジア諸国から日本を見ると、日本がアジア経済に寄与した側面は大きく、経済的にも文化的にも魅力に感じている方も多いことから、日本に来てみたいと考えている方は多いのが現状です。

日本は戦後初めて、国が新たな転換点を迎えようとしている中、日本のみならず世界経済がよいよい方向に発展していけることを期待したいと思います。