時代は「平成」から「令和」へ、平成の振り返りと新時代への展望

2019年5月1日で新たな時代となる「令和(れいわ)」に突入しました。時代が変わると同時に、日本の経済も大きな転換点を迎えています。今回は、平成時代を振り返り、新時代はどのような時代になるのか考えてみました。

戦争の無い平和な時代となったが、経済低迷に苦しんだ時代

平成時代は、時代の中で唯一国内で全く戦争が起きなかった時代となり、元号の通り、「平和に成る」にふさわしい時代であったと実感しています。

昭和は第二次世界大戦で日本国にとって歴史的にも大きな苦しい時代となりましたが、その後は国民の努力もあり大きな復興を遂げ経済成長を果たしました。日本は古来より農耕民族であり、多くの人々が一致団結して物事に取り組むという団結力が経済成長を促し、多くの労働者を集め大量生産し収益を確保するビジネスモデルが構築されたのも昭和の時代でありました。

当時の企業は資金を借り入れ工場を多く建設し、設備と人員を多く配置を進めてきましたが、時代は平成となり、昭和時代に続いていた経済成長は「バブル崩壊」で突然ストップし、企業はこれまで抱えている債務や設備、人員が過剰となり多くの企業経営を圧迫しました。

その間、債務の返済や過剰設備や人員の削減に追われることで、労働者の賃金は削減され、海外の人件費が安い途上国で生産拠点を移転するなど、賃金を抑えて企業の生き残りをかける策を講じたことで、日本全体はデフレの時代に突入します。

また、経済のグローバル化が進展するに連れて、日本の大量生産で収益を上げるというビジネスモデルも限界に近づき、日本は世界での競争力を低下も目立ちました。特に、2000年前後では、インターネットが急激に発達し、Googleなどのプラットフォーマーが台頭し、インターネット産業が躍進するなど、時代は設備や人員を大量に確保して大量生産する「産業時代」から、少ない設備と人員のみでネットワークを通じてサービスを提供する「情報時代」へ時代は変わります。

1980年からの日経平均株価の値動き

大量生産して世界に物を売ることで収益を上げてきたビジネスモデルに更に追い打ちをかけたのが、米国発のリーマンショックという大不況です。大不況により海外で物が売れなくなり、国内企業の経営も更に大打撃を受け、日本の経済は更に低迷することになりました。リーマンショック後の2009年には日経平均株価が7,000円台に突入しました。その間、企業もさらなるコスト削減が狭まれる中、工場や拠点の閉鎖、人員削減、給与カットなども目立ちました。

日本も経済の再成長を模索し、ビジネスの転換が進む

平成となり多くの企業が大不況に苦しみ、生き残りの道を探す中で、時代が情報時代に突入する中、インターネットを利用したビジネスも国内で多く誕生するようになりました。

情報時代により多くの人と物がネットワークにつながるようになった今、これまで必要に応じてパソコンでインターネットで調べ物をする程度だったものが、個人へのスマートデバイスの普及でネットワークへのアクセスが容易になり、インターネットで物品の売買やサービスの予約、金融取引など日常生活で行っている事の殆どがインターネットで完結できるなど必要不可欠なインフラとなっています。

GoogleやAppleなどのプラットフォーマーの市場支配力が強まっている他、Amazonのように単純に物を売るだけではなく、そこから得たデータをAI等を活用し高度な分析を行うなど、小売業にとっても脅威な存在になりつつあります。

さらに、Microsoftがクラウドサービスを強化している通り、必要なソフトウェアやサービスをオンラインで利用する「クラウドサービス」や「XaaSビジネス」、売り切りのビジネスからサービス提供し定期的に課金する「サブスクリプションビジネス」への移行、必要なときに必要な物を保有している人から一時的に借りて使う「シェアリングエコノミー」など新たなビジネスモデルも生まれています。

また、国内の主要産業である製造業も「物を大量に作って終わり」ではなく、前述したとおり、クラウドサービスやサブスクリプション、シェアリングエコノミーが台頭するなか、物を作って顧客に提供した後でも持続的なサービスを提供し、そこで持続的に収益を得るビジネスモデルへの転換を模索しています。

人々の働き方も変わりつつあります。これまでは、大量に人を雇い定年まで雇う「終身雇用」や年齢によって地位が上がる「年功序列」など、日本が戦前より採用してきた労働制度を踏襲した労働制度が長く活用されていましたが、前述したとおり、長く続いた不況により、大量の人員の確保が難しくなったことを皮切りに、非正規雇用の活用や転職市場が広がるなど労働の流動化が進みました。

近年では、少子高齢化により人材確保が難しくなりつつある今、正規雇用や非正規雇用問わず、同じ仕事であれば同様の賃金の提示の他、定年退職の年齢の引き上げや高齢者の活用、外国人労働者の活用、高度な人材(プロフェッショナル)の活用、在宅勤務制度の導入、長時間労働の見直しといった、時代に合わせた労働制度の見直しと人材活用も多様化しています。

令和時代は本格的な情報時代へ!経済低迷から復活を期待

平成も30年あっという間に終わり、時代は令和に突入しました。平成時代は経済低迷が続きましたが、産業時代から情報時代に転換したことで、前述したとおりインターネットを活用した様々なビジネスが生まれ、各企業においても情報時代に見合ったビジネスモデルの転換を進めてきました。

令和時代は本格的な情報時代に突入し、日本企業も長期的な不景気など多くの要因からビジネス転換にやや乗り遅れてしまいましたが、情報時代に取り残されないようビジネスモデルの模索は続けていくものと考えられます。ただ、日本企業には技術力が高い企業が多いのも事実で、情報時代にはこれらの技術は必要不可欠になるものと考えています。

日本企業がビジネスモデルを転換し、GoogleやAmazonなどのようにプラットフォーマーとして市場支配力を強められるかは未知数ではありますが、これまで培ってきた質の高い製品の提供とサービスの提供を行うことで、情報時代をリードしていくことに期待しています。

平成時代は、昭和末の日経平均株価3万0209円と比べて26%安い2万2,258円で取引を終了しましたが、日本企業が情報時代をさらにリードしていくことで、令和時代には日経平均株価は3万円を目指す展開を期待し、バブル時代を超える経済復興を目指し、我々一人一人が努力していきたいと考えています。

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