Microsoft Wireless Display Adapterを使ってみた

Windows10ではワイヤレスディスプレイという機能が搭載されています。Miracastと呼ばれる無線規格を利用してPCの処理内容を無線で液晶モニタに映し出すことが可能になります。今回は、ヨドバシカメラでMicrosoft製のWireless Display Adapterを購入してみましたので紹介します。
ワイヤレスディスプレイの通信規格
ワイヤレスディスプレイは、近年販売されているWindows10のPCに搭載されている機能ですが、液晶モニタやテレビなどに無線でPCの画面を映し出すことができる機能です。通常液晶モニタやテレビに映し出す場合は、HDMIケーブルなどを用いて映し出すことが一般的ですが、無線で映し出すことが可能になることで、配線を削減することができます。
ワイヤレスディスプレイはMiracastと呼ばれる無線規格が用いられています。Miracastは無線LANの規格団体であるWi-Fi Allianceによって策定されており、無線LANと同一の周波数帯域である2.4 GHz/5GHz帯を用いて映像の伝送が行われます。
無線LANと同一の周波数帯域を使用しますが、ワイヤレスディスプレイを利用する場合は、無線LANルータなどは介さず、直接デバイスと接続することになりますので、無線LAN環境が無い場合でも利用可能です。現状の仕様では、一対一(PtoP)接続のみで、一斉接続(マルチキャスト)はできません。
ミラキャストはWindows10のPCの他、AndroidOSを搭載した一部スマートフォンで利用可能です。一方で、Apple製のMacOS搭載PCやiPad、iPhoneはAppleが別の規格AirPlayを開発しており現時点では利用できません。
Wireless Display Adapterをテレビに接続
Microsoft製のWireless Display Adapterは、HDMI接続ポートを介して利用し、電源としてはUSBより電源供給を行います。そのため、利用したい液晶モニタやテレビにHDMIポートとUSBポートを備えていることが条件となります。
梱包箱は白を貴重とした、小さめの箱に入っています。当方が購入しようとした際、半導体不足などの影響でヨドバシカメラで入荷待ちとなっており1ヶ月程度時間を要しました。デバイスはHDMIとUSB端子を備えたもので、USBメモリを一回り大きくしたサイズです。
デバイスを箱から取り出し、液晶モニタもしくはテレビのHDMIポートとUSBポートに接続します。
液晶モニタもしくはテレビの電源を入れると、デバイスに自動的にUSBポート経由で電源が供給されます。その後は液晶モニタもしくはテレビの入力をHDMIポートに合わせます。「接続の準備ができました」の表示が見えれば準備完了です。
Wireless Display Adapter経由で映し出す
液晶モニタもしくはテレビの準備完了後、PC側の接続設定を行います。
Windows10の場合は、タスクバーの右側にある吹き出しマークの通知アイコンを押下します。
その後、簡易設定が可能なアイコンが表示されますので、「接続」を押下します。
先程、設定したディスプレイアダプタ名が表示されますので、名称を確認し「押下」し接続します。
無事に接続完了すると、PCの処理内容が液晶モニタもしくはテレビに映し出されます。
出力の表示設定(拡張や複製、出力の大きさ、解像度)などを変更する場合は、「スタート」→「設定」→「システム」→「ディスプレイ」より設定ができます。
Microsoft Wireless Display Adapterを使って気づいたこと
今回、Wireless Display Adapterを購入してみて、1ヶ月程度利用しましたが、やはりケーブルを毎回接続する手間を省くことができるようになりましたので、その点では手軽さを感じています。
一方で、これまでHDMIケーブルを利用して映し出していましたが、それに比べるとやや解像度が落ちてしまうことが難点であります。また、無線電波強弱によって映像が乱れる、操作反映が遅延する、音声出力が乱れることも頻度は少ないですが発生しています。
そのため、映像や画像を多用する場合など解像度を重視する際は、HDMIケーブルで直接映し出すことを現状はおすすめします。一方で、文字を中心とした出力であれば、やや気になる程度で実用には問題有りません。