コロナ後の経済回復による需要増で原油価格が上昇中、我々の生活への影響とは?

新型コロナウイルスのワクチン接種が世界的に進み、これまで縮小していた経済活動が世界的に一気に加速し始めています。その影響でエネルギー需要も急速に増えており、その影響で原油価格が上昇しています。経済活動再開で経済回復への期待される中、原油価格が上昇していることで、我々への生活への影響も無視できない状況となっています。

原油価格が上昇中、原油価格は1バレル80ドル超え

ニューヨークマーカンタイル取引所(MYMFX)における原油価格推移

世界的に猛威を奮った新型コロナウイルスによる感染症ですが、近年では世界的にワクチン接種が進み、治療薬の開発も進む中、感染者も減りつつあります。これまで縮小していた経済活動においても、再開する動きも加速し、それに伴い、エネルギー需要も高まっています。

現代の経済活動に必要不可欠なエネルギー源として大きいのは「原油」です。原油は自動車を走らせるのに石油としても活用できる他、旅行需要が増え、旅客機を飛ばすための燃料としても活用されます。また、我々の暮らしであれば、電気を発電するためにも原油は必要不可欠となっています。

原油の需要が一気に増えたことで、ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)において、原油価格は2021年11月6日時点で1バレルあたり81ドル程度で取引がされています。コロナ禍の1年前と比べて原油価格は約6割上昇しています。

原油価格上昇すると同時に株価も上昇を続ける

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原油価格が上昇すると、通常時において株価にとってマイナス材料となり株価は下落することがこれまででは一般的でしたが、今回は原油価格が上昇を続けているにも関わらず、株価は上昇を続けています。

原油価格が上昇することは原材料の調達価格が上昇するため、企業にとっては調達価格が増えることで利益を圧迫する要因となります。そのため、女上昇した分を補うために、消費者に値上げを要請することになります。結果として消費活動も鈍くなり、経済全体が鈍化することに繋がるため、株価は一般的に下落していました。

しかしながら、今回の場合は新型コロナウイルス感染症対策としてワクチン接種がすすみ、経済活動が一気に進み、消費も大きく増えていることも、世界的に株価が上昇を続けている要因となっています。

ただし、原油価格が上昇を続けると、企業は値上げを要請せざる得なくなり、消費者が購買活動を控える動きが再度加速すると、コロナ後に期待していた経済活動の再開の足かせとなることも予想されます。それに伴い、この予兆が見られると、株価も一気に下落することも予想されるため、来年以降の株価の動向には注意が必要となりそうです。

株式投資の道

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石油の値段が上昇する他、電気代やその他多くの商品で値上げも予想される

前述したとおり、原油価格が上昇中ではありますが、現時点では経済活動の再開が優先され、我々個人においてもこれまで我慢していた消費活動を一気に加速させており、株式市場においても原油価格上昇における経済活動への影響は織り込まれていないように見受けられます。

原油価格が上昇することで、石油の値段も上昇することから、自動車をお持ちの方であればガソリンの値段も上がります。特に自動車で今年の正月に久々に帰省しようと考えている方にとっては大きな出費が予想されます。

また、日本は原子力発電を止めたことでほぼ火力発電に頼っていますが、その燃料源として石油が使われています。そのため、電気代の値上げも年末から来年以降に予想されます。さらに、北半球ではこれから本格的な冬に入りますが、暖を取るための燃料である灯油も大きく値上げされることも予想されます。

その他、食料品や日用品の値上げ考えられます。食料品や日用品においても輸送するのに石油といった燃料が必要となるほか、野菜を栽培する際にも燃料が必要になります。さらに、食料品を製造加工する際にも燃料は多く使われ、原油価格上昇がこのまま進むと、ありとあらゆる物の値段が上がると見ておいたほうが良いでしょう。

2021年度中においては、これまで我慢していた消費活動が優先されそうですが、このまま原油価格上昇が続けば、2022年には一気に加速した消費活動も鈍化し、物の値段の値上げも伴って、再び一気に経済が冷え込むことも大いに考えられます。