中国と台灣の緊張状態に突入、今後の日本経済への影響とは?

中国と台湾の関係が緊張状態になっています。そのきっかけとなる出来事としては、米国のペロシ米下院議長が台湾を訪問したことにあります。ロシアがウクライナへ侵攻し、今後の中国における台湾への出方が注目される中、台湾を始め、日本、米国においても万が一の事態に発展した場合に備える動きも出始めています。今回は中国と台湾との関係悪化及び万が一の事態になった場合、日本経済への影響を考えてみました。

中国と台湾の関係が緊張状態に突入

2022年8月に米国のペロシ米下院議長が台湾を訪問したことをきっかけに中国と台湾の関係が緊張状態となっています。ロシアによるウクライナ侵攻が行われたことに加え、近年の中国の強硬姿勢により、中国が台湾との統一を武力で行うのではないかとの予測が駆け巡ってはいましたが、今回の訪台をきっかけに中国は台湾沿岸で軍事演習を行い、両者の関係は緊張状態となっています。

中国本土と台湾がなぜ2つに分かれているか簡単に説明すると、1945年(昭和20年)に毛沢東が率いる中国共産党と蒋介石が率いる中華民国政府である中国国民党との間で対立が行われ国共内戦が行われ、その結果、これまで中国本土を治めていた中国国民党が台湾島に逃れ、中国共産党が中国大陸を制圧し中華人民共和国を樹立し、台湾島は中華民国が統治することになり現代に至っています。

中国大陸を治める中華人民共和国は一党独裁の政治体制を堅持していますが、台湾を治める中国国民党は独裁体制を改め民主化を進めるなど、欧州よりの政治体制に移行を進めます。

その後は、中国本土では天安門事件といった内乱が頻発するものの、両者の大きな対立はなく実質的な休戦状態となり、その間、世界的に影響力がある経済国家として発展し現代に至っています。

台湾に万が一のことがあれば日本も他人事ではない?

今後も両者ともに、現状を維持しさらなる経済発展を願いたいところではありますが、中国が万が一台湾に侵攻となると、日本も他人事ではなくなることが予想されます。

中国本土からミサイルなどが、日本領土内にも飛んでくる恐れがあることに加え、どさくさに紛れ、中国が日本の与那国島などにも侵攻してくる可能性も否めません。

与那国島などでは、中国の軍事演習が始まると、万が一に備えた島民の避難契約や防空壕の整備などの計画、国や県に対する支援要請を開始しています。国としても万が一に備え、計画の策定を早急に検討すべきであるといえます。

まだ、事態が起こったわけではありませんが、戦争での避難や防空壕の整備などは、昔の話であると我々現代人は思っていましたが、当方が生きている間にこの様な話は実際に議論されるとは思ってもいませんでしたが、近年では世界的な大きな緊張もなくなり経済活動もより世界的に行われていましたが、再度、世界的に緊張状態となりつつあることを実感している次第です。

日本経済へは観光業などは大打撃だが、戦争特需により経済発展の可能性も?

万が一、中国が台湾への侵攻や武力行使などを行った場合、日本経済への影響も気になります。当然ながら、欧米諸国が中国への制裁を課すことになることが考えられ、日本政府としても中国への制裁を検討せざる得ない状況とることは予想されます。

その様な状況となった場合、中国から物の輸出入が制限され、物が日本で不足する可能性があり、さらなる物価上昇も懸念されます。今では、中国であらゆる物が作られ、日本へ入ってきており中国無しでは日本経済は成立しない状況となっています。

また、観光業も大打撃となりそうです。コロナ後の訪日外国人観光客の呼び戻しを加速させる段階であると考えられますが、航空便の値上がり、制裁による人の行き来が途絶え、日本の観光業のお得意様である中国人観光客が訪れなくなることも考えられます。日本の観光業は、ほぼ中国と韓国による来日に依存しており、中国から人が来なくなる状況が続くと、コロナ後の観光産業の回復も机上の空論化としてしまいます。

もちろん、航空便の運賃値上がりにより中国以外からの観光客も旅行を控える動きが増え、また、戦場が近い日本に来る理由もなくなってしまいます。

一方で、日本企業は製造拠点など国内回帰の動きも加速することが予想される他、1950年の朝鮮戦争特需により日本経済が発展した過去を振り返ると、必ずしも滑り台のように経済低迷に陥る可能性は低いことも考えられます。

何れにせよ、これ以上の緊張状態の悪化が進まないことを願いたいところです。